物事の流れをせき止めている箇所、「ボトルネック」。全体から見れば小さな箇所かもしれませんが、そこのせいで、うまく物事が進まないことありますよね。小学生の学習にも存在するボトルネックを紹介します。
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質問しない/できない
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これをボトルネックと言うべきかどうかは少々疑問ですが、
学習効率を下げる、とてもともて大きな要因であり、残念な生徒の典型的な癖が「質問しない/できない」 です。
「分からなかったら質問しなさい」と、巷の指導者や保護者の皆さんは生徒に言っているでしょうが、質問をするというのは、実はとてもとてもテクニックの要ることです。
自分が何を分かっていないのかを部分的にでも把握し、それを構造化し、言語にするのが質問です。
逆説的ですが、分かっていない状態では質問できません。
(部分的にでも)分かっているから質問できるのです。
というわけで、
気軽に言う「分からなかったら質問しなさい」というセリフほど生徒にとって残酷なものはありません。「なんとか質問できるよう頑張ろう」というのが正しい声掛けなのだと思います。
どうしたら質問できるようになるか、これは正直わかりません。
人の2倍、3倍努力するしかありません。
(恥ずかしくて質問しづらいというような表層的な悩みなら、
ほとんど分かっている問題をわざとらしく質問してみて下さい。慣れます。)
そして、
質問ができるようになる生徒が飛躍的に成績を伸ばすのは、
多くの生徒を見て確信を持って言えます。
質問できる生徒はどんどん成績を伸ばし、質問できない生徒は悪循環の中停滞していく。
できる生徒とできない生徒の差は、基本的には広がる方向に慣性が働きます。
そこを分けるのがやはり「質問できるかどうか」なのだと、ここ最近、教えられる立場になり改めて実感します。
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学びのボトルネック バックナンバー
学びのボトルネック01 「てにをは」について
http://www.lojim.jp/teachers/2013/01/post_1037.php
学びのボトルネック02 音読中に読めない漢字に出会った時
http://www.lojim.jp/teachers/2013/01/02.php
学びのボトルネック03 「だとしたら」を納得できない
http://www.lojim.jp/teachers/2013/02/03.php
学びのボトルネック04 順序をもって記憶できない
http://www.lojim.jp/teachers/2013/02/04.php
学びのボトルネック05 常識や日常感覚を使ってチェックができない
http://www.lojim.jp/teachers/2013/02/05_1.php
学びのボトルネック06 今何を学んだ/学んでいるのかわからない
http://www.lojim.jp/teachers/2013/03/06.php
学びのボトルネック07 数字を変えたら、問題が解けなくなる
http://www.lojim.jp/teachers/2013/03/07.php
学びのボトルネック08 問題を飛ばしたがらない
http://www.lojim.jp/teachers/2013/03/08.php
学びのボトルネック09 本文に帰らない
http://www.lojim.jp/teachers/2013/03/09.php
学びのボトルネック10 書いて理解しない 紙とペンを使わない
http://www.lojim.jp/teachers/2013/04/10_5.php