今年もやりました「光合成実験 ~ヨウ素でんぷん反応~」です。
毎年どこかしらの中学入試で「必ず」出題される題材です。
この実験のポイントは、光合成という有名な事象を目で確認するということだけではなく、
それぞれの手順が、どういった意味を持つのかを考え、論理的に「なるほど」を得ることです。
「ああ、ヨウ素でんぷん反応って、あれでしょ、光をさえぎったところは光合成をしないからでんぷんが作られなくて、そこはヨウ素液が反応しないっていうあれでしょ。予習シリーズにでてるよ。」といって済ませている小学生はこの機に焦ったほうがいいですよ。
2日がかりで実験準備、実験、ショートレポート、小テストをした生徒に対し、ずいぶん差がついていますので。
「なぜ前日に暗いところに植物をいれておくのか」
「なぜ摘み取った葉をまず熱湯にいれるのか」
「なぜアルコールにつけるのか」「そもそもなぜ葉の色を抜くのか」
「なぜアルコールにつけたあとにもう一度水洗いをするのか」
「なぜヨウ素液のビンに色がついているのか」
「なぜ湯せんなのか」etc・・・。
実際に教科書にも出てますが、アルコールにつけないでやってみるとどうなるか、
暗いところに入れておかないとどうなるか、本当にやってみて失敗してみるのが一番わかりやすい。
科学者の卵を揺さぶる題材だらけのこの実験、必ず小学生のうちに一度は体験してほしいものです。
まあ、どの小学校でもやりますよね、この実験は。わいわいと楽しむエンターテインメントではなく、積極的に実験に参加してほしいですね。
(左)実験の前に手順や器具の説明。
(右)夜のうちに暗いところに入れておき、日の出とともに日向に出した植物の葉から、日光をさえぎる役割のアルミホイルを丁寧にはがします。
(左)まずお湯につけて葉をやわらかくします。さあ、なぜお湯につけるのでしたっけ?
(右)がぶり寄り
引火の可能性があるので必ず湯せんです。アルコールで葉を脱色します。
そもそもなぜ脱色するのでしたっけ??
水洗いしたあとにヨウ素液をたらします。
(左)光を当てた部分を目と口にして顔をつくってみましたが・・・・。不気味です。
(右)三日月模様にしました。
受講した皆さん!必ず実験の手順、その手順の意味を「誰かに説明できる」レベルで
消化してくださいね。フロアで会ったら突然聞くので覚悟しててくださいね。
次はカナダモをつかって、光量と光合成量の関係を考える実験でもやりたいところです。
「結果がでたー、わー、できたー」といったような生ぬるいのではなく、本気で手順理解、本気で考察、本気でごっついレポートというような、本気の実験講座開設も検討中です。