答える前に

A君に「すごく大きなカバンだね。アメフトとかアイスホッケーでもやってるの?」と質問すると「アメリカで買いました。」という返事。おそらく「・・・・カバン・・・・・?」しか頭に入ってこなかったのでしょうが、少しつかれていた苅野は「そうか・・・。」と流してしまいました。大いに反省。

質問を的確に聞きとる、読み取る力って答える力以前の土台です。
ロジカルシンキングで扱った麻布中の問題と生徒の誤答例。
問題:
所得税は、会社などに勤めているサラリーマンは月々の給料などから、あらかじめこの所得税などを差し引かれた分を受け取っています。給料から差し引かれた税は、勤めている人にかわって会社が納めています。この方法は、税を効率よく集めるという点では、税を集める側にとって便利な制度ですが、民主主義という点から考えると、問題があるといわれています。どのような問題があると言われているのでしょうか。

誤答例1:会社が税を盗んでいる可能性がある
誤答例2:給料の高い部長は税が多く、平社員は税が安いので平等ではない。
誤答例3:「民」主主義なのに会社が税金を納めている

誤答例1は「税金は勤めている人にかわって会社が納めています。どのような問題があるか。」としか読めていません。
誤答例2は「サラリーマンは税金を納めています。民主主義という点からどのような問題があるか。」としか読めていません。
誤答例3は実は読めている(ように見える)部類にはいりますが、「勤めている人にかわって」を読み落としています。

正答を明らかにする前に問題を読み合わせた時点で誤答であることが判明します。本問は難易度が高く、受験生の多くが誤答例のような答案でしたが、問題文を読むことを疎かにしているような勉強姿勢に警鐘を鳴らす良い事例でしょう。

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