こんばんは。日に日に寒さが増し、外にでるのも億劫な季節になってまいりました。皆様お風邪などには十分ご注意ください。
 さて、最近漢字や添削の採点をしていて、少々気になる点として、字の丁寧さ(上手さではありません)が挙げられます。低学年~高学年に至るまで、非常に心配です。
 理由は二つ。1つは現実の入試を考えたら、印象点が非常に悪いこと。採点する側も人間ですから、これは実は無意識に働きます。私自身、漢字テストや添削も字が汚いと思わず×とつけてしまいそうになるのを、ぐっとこらえてきちんと読んでいるのが現状です。入試という「ふるいおとし」にかけるためのテストで、こんな温情がかけてもらえるとは到底思えません。
 その2。こちらのほうがより重大なのですが、書きなぐったような字を書くお子様に見受けられるのは、その作成する答案も雑である(きちんと思考して確かめながら書いたとはいいがたい)ものが多いということです。時間がなくてつい、というのもわかりますが、けっきょくそうやって短時間で適当に済ませた答案が○をもらえることは非常に少ないように感じられます。当然時間は余分にかかります。加えて、じっくり腰をすえて取り組むべき添削の価値が半減し、気づいてみたらただ終わらせていただけだった、などということにもつながりかねません。
 反面、いつもしっかりした字を書き、きちんと丁寧にやっているお子様が最終的に力を伸ばしていきます。
 字を丁寧に書くことは落ち着いて考えることに通じます。「ゆっくり書け」といっているわけではなく、「一つ一つ確認しながら書く」ということです。私は授業中の模範答案を書く際は、言葉のつなぎ方、選び方に非常に神経を使って書きます。他のメモ書きの板書に比べて、答案に仕立てた板書の字は相対的に整っていて見やすいはずです。それはゆっくり思考しながらしっかり書いているからです。
皆さんも、答案に仕上げるときはじっくり考えながら、思考を整理しながら、字を書いてほしいものです。きっと丁寧な字になっていると思いますよ。
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