こんにちは、竹村です。
秋以降あまり読書の話題をしていない気がするので、久々に読書の勧めを。
年齢が若ければ若いほど、好んで活字を追うことができる子は苦手意識を
持ってしまう子に比べて有利だと思います。意味を理解するというレベルまで
いかなくても、そもそも文字を速いスピードで認識するというのがかなり高度な作業なので、
そこにエネルギーを費やしなくて良いというのは国語に限らすどの教科でも
役に立ちます。
ただ、個人的には小さいころの読書は質より量なのではないかと考えています。いわゆる
「良書」を一冊読むことよりも、ことさら良書とはいえないような本でもとにかく本人が
興味を持ったものを何冊も読むほうが有益なように思えます。とにかく、「活字を読む
→認識する→頭の中でイメージを広げる、意味を理解する」というプロセスを反復
することができるものであれば、それが「星の王子さま」であろうが「怪傑ゾロリのなんとかかんとか」
であろうとあまり神経質になることはない思います(さすがに怪傑ゾロリシリーズを積極的に薦めようとは
思いませんが…)。それに、残念なことに良書を読んでもたいてい子供たちはその内容
をすぐに忘れてしまいます。竹村も、小学校2~3年のころにひととおりナルニア国シリーズ
を読んだはずだったのに、まったく思い出せなくて4~5年のころに全部読み返したりした
記憶があります。それに対して、覚えていようがいまいが獲得した活字を処理する能力は
残り続けます。
高学年でまだあまり読書習慣のない人はもしかしたら推理小説が扉を開くかもしれません。
小学校高学年~中学校1・2年生の間に唐突に推理小説にはまってしまう人は多いと思います。
特に毎回同じ主人公が出てくるシリーズ物。私はシャーロック・ホームズとエルキュール・ポワロ
(作家名でいうとドイルとクリスティですね)にはまった覚えがあります。ホームズシリーズは短編、
ポワロシリーズはどちらかというと長編が秀逸です。ホームズシリーズは短編集であれば何から
読んでも面白いと思います。ポワロシリーズも基本的にはどこから読んでも面白いです。
(ただ、シリーズ最後の「カーテン」だけは後回しにしたほうが良いです。)「三幕殺人事件」や
「大空の殺人」などがスタンダードでおすすめです。
ロジムの生徒の皆さんは読書家が多いので余計なお世話かもしれませんが、良かったらこの春に
もう一冊余計に読んでみませんか。