まじめな話 教育現場に必要なことを考えさせた大事件

野村です。
教室で授業を多少早く切り上げ数理ゲームをやろうと提案すると狂乱鼓舞する生徒たち。
そりゃそうですよね。座講よりはゲームのほうが絶対楽しい。数理と言う言葉がついていようがなんだろうが子供は(大人も)ゲームは好きなのです。

しかし、ゲームの説明をし、「勝者は一人だけ。勝った人には賞品としてXXXをあげます。」
となると、「えー、がんばった人みんなにくれるようにして」と生徒は言い出し、こちらが「あくまで勝者が決まるルールでないとやりません」と言うと、
なんとなんとなんと
「だれかしか勝たないルールならゲームやらなくていい。」と言い出す生徒が現れ、それがクラス中に伝播し、結局ゲームが行われない。
「だって、自分がもらえなかったらいやだもの。」
なんてことが時々あります。ロジム新参加者の多いクラスに限ってですが。
最初にこのシーンに遭遇したときは流石に衝撃でした。そして小学生にとんでもないことがおきていると思いました。

抜きん出た人を「うらやましい」と思い、悔しい思いをするくらいなら、みんなで一直線にならんでつまんないことでも我慢しよう。その方が気持ちいい。
と小学生が言っているとしたらもうこの国に未来はあるのかなと本気で心配になります。
みんなが失敗することから得る安心を小学生までが持つ社会がこれから成長していくとは到底思えません。

だれかが成功するのを羨ましいと思うよりは
みんなで一緒に失敗したほうが安心だと思う雰囲気がありませんか、大人の社会でも。
いやむしろ大人の社会に。
レガシーな組織を飛び出して起業した人を、その古巣の人が応援するより、足を引っ張る話をよく聞きませんか。
そんな社会の縮図を教室で垣間見た気がしてとても嫌な気持ちになりました。

教育現場でもっとも重要なことって、
人生に何度でもチャンスがあることを教えることだと思います。