小学生の自分に会える(?)本

こんばんは。暑いですね。
季節を感じるのは、視覚や温度を感じる触感なんでしょうが、
雨あがりの匂いはまさに夏到来を教えてくれます。そんな1日でした。
野村も久々に本棚を見ていたら、
ずいぶん前(大学生のとき?)に買った文庫本がでてきました。

「そこに僕はいた」辻仁成
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まあ紹介はいらないほど有名人な筆者の、小学・中学生時代に感じたことがエッセイ調で書かれているのですが、以前に読んだときとはまた違った感想をもてて面白かったです。
(読みやすいので1時間くらいで一気に読めます。)
(聞くところによると中学入試頻出らしいですね。まあ心情表現豊富ですし、設定が小学生ですし、そうでしょうね、と思います。)

そういえば自分も小学生の時ってそんなことを考えていたなー、わかるなーと思わせてくれるところが筆者のまたうまいところなんでしょう。ただ、今の東京の小学生の生活は、この本のそれとはずいぶん違うものなんじゃないかなあとちょっとさびしく思います。
(正直野村の小学生時代は、今の東京の小学生のものより、この本のもののほうが近かったと思います。)

中学入試にも出ますので、是非ロジム生の皆さんも読んでくださいね、
なんてことは少しも思いませんでした。
これはやっぱり大人が読むものですねー。
大人が当時の、切なさと楽しさの混沌を思い出して、そして現在の自分と過去の自分が胸の中で会話する。そんな読み方がやっぱり楽しい本ですね。

中学入試に出るからなんて理由で読むにはもったいないです。
是非ロジム保護者の皆様に(もう一度)読み直してもらいたいです。
「猫も杓子も中学受験」の潮流の中で、お子様と一緒に中学受験に参加することの意味をもう一度考えるいい機会になる一冊ではないでしょうか。
野村が親だったら、「自分の子供にさせていることはほんとに正しいことなのか」と真剣に迷うと思います。
そんな迷いも大事だったりすると思います。