価値観のお話

こんばんは、広田です。

先日の休みに、我が家のお犬さま(柴犬、♂10才4ヶ月)をフィラリアの予防接種のため動物病院に連れていきました。

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大きな病気を患うこともなく、今でも元気に育ってくれています。(年齢的には老化進んでますが)
限りある時間のなかで、これからも元気に無事に暮らしてほしいと願うばかりです。

以前にも話したかもしれませんが、広田の父方の祖父は獣医師でした。
幼い頃からその姿を見て、動物が好きだったこともあり、広田少年は将来は獣医になろうと夢みていました。

そんな中、確か広田が12,3歳の頃でした。
飼っていたハムスターに腫瘍がいくつもできてしまい、放っておくことができず祖父に頼んで摘出手術をしてもらうことになりました。
祖父は私が獣医になりたいということを知っていましたし、喜んで引き受けてくれました。

当日、ハムスターを連れて祖父の病院へ行き、いざ手術するとなったときでした。
手術の様子を見せてくれるということで、好奇心旺盛だった広田少年は断るはずもなく見せてもらうことにしました。
そして、祖父から一つの提案が出されました。
「折角だから、お前の手の平の上でやろう」
と、広田少年の手の平が手術台に決定しました。

薄いゴム製の殺菌手袋をし、いざ手術が始まりました。
麻酔を射ちハムスターを眠らせ、手の平の上をメスやピンセットが通る。
メスの切り口は極力小さくしてくれていたのですが、如何せん血は流れ徐々に手の平を赤く染めていきました。そして時折見える内臓が図鑑に載っている写真よりもリアルに見えました。

傷口を縫い終わるまでは耐えたのですが、お恥ずかしい話、途中から顔が青くなり終わってすぐにソファーに倒れこみました。かろうじて嘔吐は免れましたが(苦笑)
慣れないものを目の当たりにしたのと緊張感からきたものかと思いました。

その後も、猫の去勢手術や、犬の出産等に立ちあわせてもらったのですが、どうにも自分は血やグロテスクな物の耐性が皆無だったようです。
「そんなんじゃ獣医にはなれないな」
と、その都度笑いながら祖父に言われましたが、これは高校生になっても変わらずで、進路を決める時に止む無く諦めました。

普通じゃまず出来ないような経験をさせてくれた祖父に感謝をしつつも、期待に応えることができなかった無念もありました。
10年くらい前の話ですね…懐かしいです。

期待は、時にプレッシャーになりますが、それに応えたいと思える活力にもなると思います。
将来の夢に向かってなんて、大層なことはではありませんが、諦めることは簡単でいつでも出来ます。
でも頑張ることはその時にしか出来ないことだと広田は思います。

それなら、やるだけやってから諦めればいい。
これは昔から中途半端に生きてきた自分に対して、あるとき辿りついた考え方でした。
今では仕事以外は趣味に没頭する毎日で、興味をもったことはとことん追求していくようにしています。こんな姿勢を持ってからは見え方や目標の捉え方も少し変わりました。

こういう考え方をできる余裕があるのも、日々が充実しているからかなと思いました。

駄文、長文失礼しました。