丸暗記はそんなに悪いのかっていうとそうでもない

意味を理解せずに、つまり自分で導く経験を経ずに公式や定理を記憶し、問題を解くとどうしても表層的な学習になり、事象の意味を把握できず、学習効果は低くなります。なので、「公式は暗記する前に意味を理解しよう」

というのは極めて正しいと思うのですが、

学習をしていると、「まずはいったん公式を丸暗記して、演習をこなしていくうちにその意味を理解する」ということが往々にしてあります。

今、自身が「スルツキー方程式」というものと格闘しています。
はっきりいって意味不明でした。世の中のこれまで何10万人といるだろう経済学部卒業のお父さん・お母さんたちを本当に尊敬します。で、これの初習がなかなか大変だったのですが、公式をまず丸暗記して、数多く実数を扱う演習問題に触れるとだんだんと定理の意味が分かって来ました。

いまでこそ生徒に「式の丸暗記は、だめ、絶対ダメ」と指導していますが、よく考えたら自分が小・中・高の時には、一旦公式を覚えてとりあえず前に進むというのを確かにやっていなたと、スルツキーさんの方程式の問題を解きながら思い出しました。

何が言いたいかというと、講師が説く学習方法というものは確かに多くは正しいとは思いますが、その方法が本当に今の自分に合っているのか、鵜呑みにせずに自分でいろいろ試してみるのが王道なのだろうと思います。

夏期講習始まっていますが、漏れ聞こえる生徒の声に耳をすまし、ノってる生徒とそうでない生徒を比べると、「自分で苦労する時間を大事にできるかどうか」が生徒の成長に一番影響しているのではないかと思います。

公式や教わる知識はきちんと意味まで理解する、もしよくわからないなら、一旦覚えて、後から絶えずその意味を理解しようという意識を持つ、そんな習慣をつける夏になるといいなと。私も生徒も。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です