国語読解教室へようこそ 1

誰にも聞けない国語読解の素朴な疑問にお答えします!
それが、「国語読解教室へようこそ」です。
ということで、ご質問お待ちしております。
本日は文京区在住の白くまさん(仮名)からの質問です。
◎ 心情はどうやって読み取るの?

物語文は、「できごと」と「心情」でできあがっています。
「できごと」は文字として文章にあらわれていますが、
「心情」は書かれていないことが多いです。
この「心情」を読み取れるかどうかが、
近年の中学受験国語の主戦場になっています。

よく「うちの子は、登場人物に感情移入できないんですよ」
という声を聞きますが、
感情移入をしては正解を導くことはできません。
答えが1つである以上、「百人いたら百通りの解釈ができる読書」とは一線を画してください。

では、どのように「心情」を読み取るか。
「できごと」に照らして心情を読み取っていきましょう。
「できごと」しか書いていないのですから、
ここから読みとるしかないのです。

では、「できごと」からどのように「心情」を読み取るか。
思うに作者は、「心情」や「主題」(作者の言いたいこと)など
文字として文面に出てこないものについては、
さまざまな形に「言いかえ」をしたり、
対照的なものごとと「対比」をしたりして、
読者に伝えようとしています。
とすれば、この「言いかえ」「対比」を手がかりに
「心情」や「主題」の仮説をたてながら、読みすすめていくことが
必要かつ十分な攻略法といえましょう(仮説思考リーディング)。

では、物語文においては、「言いかえ」「対比」はどのように出てくるのでしょうか。

このつづきは、次回……。