ピックの定理

小学生でもわかりやすい定理を1つご紹介。ピックの定理です。
下の図のように、等間隔でならんだ点を格子点(こうしてん)といいます。
180px-Pick_theorem.jpg

この格子点の中に直線で囲まれた多角形を描くとその面積は以下のような式で求まります。
面積=図形の内部の点の数+辺上の点の数÷2-1
上の図の六角形なら内部にある点が i = 39 個、辺上にある点が b = 14 個なので S = 39 + 14/2 − 1 = 45 と簡単に計算できます。

どうしてこのような式で求まるのか?それは皆さんが考えてみてください。普通は長方形から、求めたい図形の周りを引くという解法でしょうか。

面白いポイントは、この式で出てくる答えの単位は格子の中に作られるマス目1個分ということです。
つまり上で求めた面積45とは、マス目45個分ということ。マス目の面積が1平方センチメートルなら面積は45平方センチメートルで、マス目の面積が一辺2センチの4平方センチメートルならば、面積は4×45=180平方センチメートルです。

あたりまえだろ!と思われる補足だったかもしれませんが、マス目は正方形以外の四角形にも設定可能です。
次の問題は1つのマス目を平行四辺形と考えればピックの定理で一瞬で答えがでます。これは有用!
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平成18年度女子学院中より

指導要綱から外れているのか教わることがないのですが、有名かつ使える定理としてこれを背景とした出題はかなりの数見られますね。

この定理を発表したゲオルグ・ピックは20歳で博士号をとった人です。