お互いにハードルを上げる。

こんにちは。竹村です。

唐突なのですが、きっとロジム生の皆さんだと将来(もしかしたら今現在でも)
絶対遭遇することになるだろうなあと思い至ったことがあったので、
今日はそれについて。

塾や進学校では往々にして「お互いにハードルを上げあう」という現象が起こります。
例えば、竹村の母校では(一応進学校を名乗っているのですが)、大学受験シーズン
「早慶(早稲田や慶応)以下だったら同窓会行けないよねー」といった台詞を
みんな大まじめに言っていました。

しかし、いざふたをあけてみれば(東大以外行きたくなかった、だったり、
名門の医学部以外行かない、だったりまあ個々人の事情はあったにせよ)
半分以上の人は浪人して翌年また受験し直すことになっていました。

結局どういうことが起こっていたかというと

「お前第一志望どこにするの?(みんなもう決まっちゃってるのかなー)」
「(え、やっぱりみんなもう完全に決まってるんだ。どうしよ…。
とりあえずここは無難に有名で良いところに…)んー早稲田かな。」
「そっか…。(すごいなこいつ頭いいな…)」
「(あれ、反応悪いな…変なこと言ったかな…)お前は?」
「え、えっと…(早稲田より偏差値低いところ言えなくなっちゃったな…。
でも慶応のこと正直よく知らないし…)一応東大。」
「そ、そっかー東大かー(まじか…みんな普通に東大とか言うんだな…)。文科何類?」
「え、えっと、(どうしようとりあえず…)一類。」
「文一?あそこ三つの中で一番偏差値高いんでしょ?すごいな。がんばれよ!」
「え(まずい知ったかぶりしすぎたな)、えっとうんまあでも安全のため二類に落としとくのもありかなって思ってる。」
「(東大狙いで安全のためにレベル落とすって…こいつついこの間まで俺と一緒に赤点取ってたのに、
いつの間にそんなに勉強を…)ふうん、そうか。まあ俺も東大は受けてみるよ。
早稲田第一志望だから記念受験みたいなもんだけど。」

と言った感じでなんとなくお互いに少しずつ少しずつハードルを上げ合う、という
事態になっていたのではないかと想像します。

もちろんそれがお互いにプレッシャーを掛け合うことになって、学力向上に貢献したという側面も
あるとは思います。でもやはり個人的には、きちんと自分のレベルを見つめた勉強ができなくなってしまったり、
なんとなく偏差値だけで学校を選ぶことになってしまったりする弊害の方が大きいと思います。

なので皆さん将来進学校に行ったら、あまり周りの言うことは信用しないで、自分のペースと気持ちを
大事にするようにしてください。もちろん今中学受験の勉強をしている人も同様です。
高望みはするべきですが、望んでもないことのプレッシャーだけ大きくしてもあまり意味はないと思うのです。