再び「できないー!」について

こんにちは。竹村です。
ちょうど一年くらい前にも書いたように
思うのですが、今日はもう一度授業中の
「できないー!」について書こうと思います。

昔から「せんせー連絡帳!」「先生は連絡帳じゃ
ありません!」なんておなじみのやりとり
がいくつかありますが、その中のひとつに
「先生これ、こわ“れ”ちゃった。」
「こわ“し”ちゃったでしょ!」
というものがあります。

ポイントは『無意識のうちに責任回避を
してるよね?』というところ。

おとな子どもにかかわらず、人のアタマはなかなか
ずるく(上手く)出来ているもので放っておくとすぐ
よりストレスが少ないよう物事を解釈します。
自分が悪かった、自分の責任だ、と認めてしまうと
精神的に負担がかかるので、自分には責任がない、
という解釈をしてしまう。

それ自体は必ずしも悪いことではないのですが、
『それがずるいことなんだ』ときちんと自覚できて
いないと大変です。何か悪いことが起きている。
でも自分は悪くないのだから、
相手(ヒト、モノ、コト)が悪いに決まっている。
ならば自分には正当性(権利)があるのだから、
(自己改善の努力はなしで)それを主張できる。
とつながっていきます。

「できないー!」も同じパターン。
本当は「できないー」ではないのです。
「やらないー!」なのです。

でも「やらないー!」だと自分に責任がかかってくる。
授業中に「やらない」ことは悪いことだと分かっている
から、うしろめたさを背負わなければならない。
それを回避するためにアタマがうまく責任を回避して
くれて出てきた言葉が「できないー!」なのです。

小中高教えている生徒の年齢にかかわらず、
塾講師や家庭教師など学校外教育に
かかわる人と話をすると口をそろえて
「『できない』とすぐに言う子はのびない」
と言います。
理由は単純で、やらないからです。
しかも、自分は正当性のある側だと思っているので、
折れない。どうしようもありません。

「できないー!」の弊害は本当に深刻です。
「できないー!」をいうクセのある人は出来るだけ
早くそれを自覚して欲しいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です