受験勉強のスタートの時期は?

苅野です。さて、6年生は受験シーズン目前のこの時期ですが、低学年のみなさんにとっては受験勉強スタートの時期になります。2月からのスタートですね。毎年、「何年生からのスタートがよいのでしょうか?」というご質問をいただきます。この問題について今回はお話させていただきます。

このご質問に対する答えはひとつ「興味をもったらすぐに」です。

最近の入試問題は、ひたすらに詰め込んだだけでは全く通用しない問題が増えています。上位校に関して言えば、大学の試験のように「持ち込み可」にしても、その場で考える力がない生徒は、全く太刀打ちできないものがほとんどです。

このその場で考える力を身につけるには、「自発的に頭を動かし、試行錯誤した経験の量」を増やすしかありません。

この「自発的に頭を動かし、試行錯誤する」という行為は、その勉強に興味をもっている生徒と、となりで親に監視され、怒鳴られながら勉強している生徒ではその質・量ともにまったく違ってきます。

重要なことは、興味を喚起させる環境を整えてあげること。そして、興味をもった瞬間に、毎日でもその興味の対象にのめりこませ、より深い学習が出来る素材を与えてあげることです。
毎日の言動に注目し、何気ない一言から、彼らが興味を持った瞬間を見逃さないようにすることです。「あれはなに?」「あれはどういう仕組み?」といった発言にしっかりと対応し、情報を与えてあげることが大切なのです。

その瞬間における効果的な対応が、「自発的に勉強する楽しみを知っている」という何にも代えがたい素質を作り上げます。

塾での勉強のスタートも同様のことなのです。体験授業を受けたり、教科書を見たりして本人が興味を持ったものからスタートさせることです。「ほかの教科は受験に間に合うの?」「記述対策は?」という瑣末な心配から本人に無理強いするのは全く無駄なことです。そして興味を持った場合は、年長〜3年生ぐらいから遊び感覚でのめりこませるのが良いのではないでしょうか。

受験勉強のスタートは5年生でも間に合います。しかし、勉強の習慣や好奇心の芽生えに関しては低学年時から配慮することが非常に大切なのです。