こんにちは。竹村です。
ところで、今日はちょっと似非心理学(?)みたいな
話をしようかと思います。
なぜだか分からないのですが、小学校高学年位から
ほとんどの子供達は自分の能力、エフォート、パフォーマンス、
の関係をだいたい次のような式で把握します。
(これは、経験的にもそうなのですが、
ちゃんとそういった研究もあるようです。)
能力(才能)×エフォート(勉強時間)=パフォーマンス(点数)
その結果、自分の能力が高いこと(低くはないこと
)をアピールするために、友達同士で
「普段全然勉強してないしー」と言い合う等不思議な行動にでます。
「真剣になるのは格好わるい」「自分はやればできるはず」
といったよく聞く言葉も多分前提にはこういうモデルがあります。
ただ、たしかにこのモデルはかなり感覚的に
受け入れやすいのですが、有用性は非常に低いと思われます。
というか、このようなモデルで能力を定義するのは
非常に無意味で有害なのでなるべく早くやめてほしい、
というのが本日の趣旨です。
理由は、
第一にそもそもこのモデルの前提がかなりあいまいで、
思考の基本的な枠組みとして採用するには信頼性にかけること。
第二に、このモデルを使って考えると、
ポジティブな行動(努力)を抑制するような結論にたどり着きやすいこと。
の二つです。
まず、このモデルの前提として「能力」と「意志(やる気)」
は別物、という認識があります。エフォートを生み出す
原因として「意志」が想定されています。
しかし、能力と意志を分別するのは思うほど簡単ではありません。
例えば、早起きしようと思うのに起きられない、というのは
能力の問題でしょうか、それとも意志の問題でしょうか?
「やろうと思っているのにできない。」と捉えれば能力の問題
と言えそうです。
しかし、「いや、それは本気でやろうとしてないだけだ。」と捉えれば
意志の問題に思えます。
あるいは、どうも人の名前を覚えるのが苦手だ、というのはどうでしょう?
スポーツの試合の終盤、全力で走ることが出来ない、というのは?
どうでしょう、こう考えてみると境目は意外に曖昧ではないでしょうか。
さて、少し長くなりそうなので来週に続きます。。。。。