解説を読む そして 得る・疑う

 こんばんは。学校もロジムもいよいよ2学期の授業がスタートしましたね。学判の結果もぼちぼち届き、6年生は本格的な入試演習が始まり、なんとなくあわただしい2学期のスタートとなっています。 
 
  さて、テストや日々の宿題、入試演習すべてに共通することですが、皆さん「解説」はきちんと読んでいますか。算数に関しては、とき方に差があったりするので、除外しますが、国理社に関して○つけまでやる課題が出たときは必ず解説を一読するようにしましょう。

 社会や理科では思わぬ知識の関連がわかったり、知識事項の確認ができたりしますし、国語では、本文の根拠や消去の理由がはっきり書かれていたりします。それを読むだけでも効果は大きいですし、欲を言えば、そこで自分の選んだ答えがなぜいけないのかを十分吟味してほしいところです。

 国語では正解の選択肢の解説しかなく、他の選択肢がなぜいけないのかが書いていないものも多くあります。そこで立ち止まって、本文をもう一度参照して、自分の解答が正解ではない点を考える。実はこの作業こそが「読みの客観性」を高めていきます(注目していない言葉があったとか、逆にある言葉だけにとらわれていて、他の部分の検証をしていなかったとかいう発見があります)。
そういう作業の繰り返しがいつの間にか、血肉となって読解力を高めるのです。要は自分の答案について、常に明確な根拠を持ったうえで、その自分に足りなかった点を発見していく過程を大切にする勉強をしてほしいということです(ちなみに添削プリントはこの「自分の論拠」と「誤りの指摘・修正」という思想に基づいて設計されていますから、それをきちんとやることはとても大切なのです)。

社会や理科の問題はそれ自体新たな知識を内包するものである場合が多く、解説でさらにそれが補強されます。たとえば今日の6年生の入試演習の問題です。

Q沖縄について正しくないものは?
ア 江戸時代に薩摩藩の支配下におかれたが、同時に中国との交易も続けた。
イ 明治時代に強制的に沖縄県にされた。
ウ 沖縄戦では12万人以上がなくなった。
エ 1951年のサンフランシスコ講和会議で日本は48カ国と平和条約を結んで独立を回復し
たが、沖縄は占領されたままだった。
オ 1990年、沖縄は返還されたが、基地は残ったままだった。

答え自体は簡単で「オ」が誤りですが、ア~エの選択肢から、沖縄戦の戦死者の数や、沖縄県ができた時期などもわかりますし、その解説からは、沖縄県の成立時期(1879年・廃藩置県時より遅い)や、現在アメリカの基地の75%が沖縄に集中していることなどもわかります。

Q土星の衛星で、大昔の地球とよく似ており、小型探査機が着陸したものは?

 ア フォボス  イ タイタン  ウ ガニメデ  エ エウロパ

これもウやエは知らない人も多いのではないかと思いますが、解説をしっかり読めば、フォボスは火星、タイタンが土星、ガニメデ・エウロパは木星の衛星だとわかりますし、タイタンが地球に近い組成の衛星だということもわかります。

 懸命に取り組んだ問題は印象に残るものです。せっかくですから、そこから得るものを何倍にも膨らます努力をしてほしいものです。
過去逆境を跳ね返してきたお子様たちは、われわれも知らないようなことを覚えていて、「過去問に出てたから」とか「過去問で見たことある」などとよくいっていました。皆さんも是非見習ってほしいものです。

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