「自分の予想」をうまく説明できるようになる授業

 

今週のロジカルシンキングは「グラフの読み取り」でした。
基本となる「グラフの数値の読み取り」については複数のグラフの比較など少し計算を要するものもあっさりとクリアできるのですが、「そこから言えそうなこと」「そのようなグラフになる原因の予想」となると初心者は途端に思考が止まってしまいます。
 
「予想」という作業に慣れていないので、「正解」ではないものを答えるのが怖い
 
という最初の壁があります。
少人数での授業ですからこの状況にある生徒はすぐにわかります。
とにかく筆が進まず、周りの答えが気になって仕方がありません。
誰かが答えた後に、「同じこと」を答えることに大きな安心感を覚えます。
 
講師は「突拍子も無い予想だけれども、あり得ないわけでは無い」という意見が大げさに評価されていく空間を作ることを大事にしています。
 
子どもたちには後出しジャンケンで「私も同じ」はまったく評価外ということに慣れてもらいます。正解があるのであれば、後出しだろうとなんだろうと正解にたどり着けば価値がありますが、正解のない中で議論する場では「ほかの人とは違う見方」を提供することこそ価値があります。
 
慣れた人間からするとちょっとした心理的な壁のような気がしますが、実際には結構時間のかかる作業です。
保護者から「模範解答がほしい」と言われることもあるくらいですから、大人でも苦手な人は少なくありません。
 
まだ5月です。まずは「人のフォロワー」から脱して、「自分の予想を堂々と説明できる」という心理状態を作り上げて行きます。そこまで辿り着けば、「論理的で説得力のある理由の構築」まですぐなのです!

予想出来るようになったら次は「それ本当?」にこたえる練習です

 

 

それっぽい理由でも、視野を広げるとツッコミどころのあるものが多いのです。否定から入らず前向きに議論出来るように導きます。

「牛肉屋やろうかな!」と言い出す生徒たち