ここまで物語文において「言いかえ」がどのように出てくるのか
をみてきましたが、
つぎは物語文に「対比」がどのように出てくるのかをみてみましょう。
「対比」は「変化」という形であらわれてきます。
物語のはじめの主人公とおわりの主人公の心情が
対照的に描かれているとき、
「心情の変化」がよく出題されます。
平成10年度麻布中/問九、問十/加藤多一「草原」
平成17年度麻布中/問十一/重松清「タオル」
10年麻布は、「ぼく」「とうさん」のお互いに対する気持ちの変化を
それぞれ聞いています。
17年麻布は、祖父の死というテーマについて、
1で、涙が出るまでの変化を聞いています。
「できごと」を通して死を実感し悲しみを受け入れるパターンですね。
2は、「潮のにおい」をヒントに、将来像の変化を聞いています。
卓越した出題といえましょう。
主題は「成長」となっていることが多いですね。
「心情の変化」の書き方ですが……
もちろん【できごと+心情】で書きます。
はじめとおわりで2つの心情があり、
それぞれに対応するできごとがありますが、
複合的心情とは書き方が異なります。
【はじめは <できごと①+心情①> だったが、
<できごと②> により <心情②>になった。】
というスタイルが一般的です。
ロジムでは、小6国語の前半戦でこれをゴリゴリやります。