能力とやる気3

こんにちは。竹村です。
今週も先週からの続きを…。

さて、先週までの話は
1.子どもはよく「能力」を
能力×エフォート=パフォーマンス
という枠組みで捉える

2.しかしこの枠組みは捨てて欲しい
なぜなら
①信用できない枠組みだから
②努力しなくなるから

という話でした。

②に関しては強引な仮定だけで進めてしまったのですが、
ティーンエイジャーの学習態度が幼少時より低下している
ことを示す研究もあるようです。

とにかく、結論として「能力×エフォート=パフォーマンス」
という考え方はなるべく早く捨てて欲しいのです。

というともちろん
「でも、じゃあ能力ってどう定義するべきなのさ?」
という疑問が出ると思います。これに関しては
「絶対こうだよ!」とは言えません…無責任で申し訳ありません。

ただ、竹村が勝手に考えている定義があって、そこそこ便利なので
ちょっと紹介してみようかと思います。

「能力=ある結果の実現可能性」

というのはどうでしょう?

まず、求められる結果があって、
そこからそれがどのくらいの可能性で実現できるか、
という見込みで能力を定義する。
そして、可能性に影響を与える要素も全て
能力の一部としてカウントしてしまう。

この枠組みのメリットは2つあると思っています。
①定義がすごくざっくりしているので特に矛盾が生じない
②改善行動に使いやすい
です。

②の「改善行動に使いやすい」とはどういうことかというと、
最終的に可能性を左右する要素は全て能力としてカウントするので、
改善可能な点を先入観なしに並べることができる、ということです。
例えば、家から試験会場までの交通手段が良く止まる電車のみだったら、
そこで増える遅刻のリスクも結果(試験の合否)を実現可能性を
低下させるため自分の能力の一部として考える。
そうすると「自分は受験生なのだから、勉強(のみ)をしていればよい」
といった思考の制限が外れるので、結果を向上させる
改善行動がとりやすくなります(この場合であれば、
「明後日が試験なのだから、今とれる最も効果の大きい行動は
会場最寄のホテルを予約することかもしれない」等)。

おそらくいろいろ問題点もあるかとは思うのですが、
今のところ結構使い勝手のいい枠組みなので、
もしよろしければ使ってみてください。

さて、まさかこんなに長くなるとは思いませんでした。
生徒には「作文は充分ブレストしてきちんと設計図を
作ってから書き始めなさい!」といつも言っているのに、
完全に反面教師です…。猛省します。