「仮説思考」で初見の問題に立ち向かう力が身につきます

本日のロジカルシンキングのテーマは「仮説思考」です。小学生がかなり苦手としている「ある程度の確度の根拠で考えを進めてみる」というスキルです。単純で正解不正解がはっきりした問題になれていると、知らない問題だと判断すると動きが止まってしまいます。そんな状況でも、過去の似た問題や似た状況を参考にしたり、論理的にある程度信憑性がある推論により試行錯誤することで答えに近づいていくことができます。
 
慣れていない小学生への指導のポイントは「考える姿勢」を評価して、「推論の質」に対しては大目に見てあげるということです。
 
今日の授業では
 
静岡県出身の
Aくんの好きな食べ物:天丼
Bくんの好きな食べ物:天丼
Cさんの好きな食べ物:カレー
 
では
静岡県出身のDくんの好きな食べ物は?
という推理の問題で
大人の推理ですとほとんどが、「静岡県出身の男子は天丼」という傾向を読み取って「天丼」と答えますが、こどもの推論は様々です。
 
天丼=エビや白身魚という印象から、静岡といえば水産業だから静岡出身男子は海産物が好き。ということで「寿司」
天丼=エビや白身魚という印象から、静岡といえば水産業だから静岡出身男子は地元のものが好き。ということで「うなぎ」
男女の別には目もくれず、天丼2人VSカレー1人だからもう一人は「カレー」
 
などなど。これらの推論の根拠の妥当性は高い低いは別として0ではありません。これらを「ありえない!」とか「おかしい!」という評価をしてしまうと、生徒は恐怖から思考停止に陥ってしまいます。こういう推論を繰り返していくことで、「妥当性」に対する感覚が身についていくのです。
 
最後の問題は資料から「英語を話す人の割合が多い国は?」を考えるもの。雑多な情報の中から「英語を話す人が多い国に共通の項目」を見つけ出していきました。「根拠をわかりやすく説明する」練習もしていきます。
 

「知らない」問題でもヒントを探す姿勢が身につきます


矢印など見やすい工夫ができるようになってきました