新井紀子さん

数学書のコーナーに「数学は言葉」という本が平積みになっていますね。
「ハッピーになる算数」などの著者で女性が書いたかわいらしい算数・数学入門書という珍しさで手に取りましたが、新井さんの本は、他の数学啓蒙書とは違うスタンスが非常に読みやすいですね。
何より、自ら「数学が大嫌いだった」という数学者は非常に珍しいですね。数学の楽しさを一生懸命説いてくれる方々は、生粋の数学好きがほとんどですから。で、数学嫌いの人間にとってはそういった人たちの熱さが非常にうっとうしかったりすると。
新井さんは「普通の」生徒が不満に思い、つまらなさを感じるポイントを実に的確に理解し、やさしく対処していきます。
そんなやさしい新井さんは、「生き抜くための数学入門」の中で非常に強いメッセージを発しています。それは、
「現代社会は情報量も選択肢も非常に多い世界であり、この世界では見えないリスクや未来について、「だから」「なぜ」という論理的・数学的な思考で考えられないと幸せになる確率が格段に下がってしまう。」
ということです。
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新井さんは、日本の大学で法律を学んだ後、アメリカの大学で数学の博士号を取った方です。

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