広告ワークショップ レポート

デジタルハリウッド大学院・こどもラボとの共同ワークショップ
「門前仲町にあるケーキ屋さんの広告ポスターをくつろう!」 が先日開催されました。
(ワークショップ開催のお知らせリリースはこちら

<1日目 3月14日>
・広告ってなんだろう
・「サロン ド ペリニィヨン」についてしろう
・お客さんは何を期待しているのか
・広告ポスターを作ろう!

<2日目 3月21日>
・考えるためのヒント
・引き続きポスターを作ろう!
・プレゼンテーション
・結果発表
・ふりかえり

広告というのは、小学生にとって日々のぞく事のできる格好の社会の窓です。広告を通して小学生は世の中の仕組みに触れているといっても過言ではないと思います。そんな広告を今度は作る人になってみる。ここから得たことは大きいのではないでしょうか。
「調査する、まとめる、つくる、伝える」、ロジカルシンキングを実践する絶好の機会。

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まずは自己&他己紹介。そしてその延長にある広告、という話。

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ケーキ工房の様子をビデオでみた後に店長さんにケーキ作りのこだわりをインタビュー
そ、し、て、お待ちかねケーキの試食。「やっぱり実物を味わわないと商品の特徴は分かりませんし、もちろん人には伝えらない。」とケーキをほお張る生徒たち。

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今回のワークショップで使ったフレームワーク 「ペリニィヨンのいいところ」と「お客さんの期待」を発散的に出した後、各自そのいくつかを抽出し、広告のメインメッセージを作ります。これが一苦労ですが、これをしないとその先の制作ではもっと苦労します。
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そして、やはり大人たちを絶えず驚かせてくれました。今回野村が個人的に注目したのは、
・アイデアの限界でさらにアイデアをひねり出すプロセス
・人がやらないことを敢えてやることの価値を感じるプロセス
です。

「手作り感」を伝えるために、
「手作り!」とコピーをつくるのではなく、微妙にかたちの異なるケーキを並べたイラストを作ったり、
無添加物の安全性を伝えるために、
「安全です」というコピーではなく、全体的にグリーンの色調を使い、植物とケーキが並ぶ写真を使って『自然』のイメージをだしたり、

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(ポスターで使われる写真は教室横に作られた簡易スタジオで生徒が大人にディレクションを行いその場で撮影します。自然食品をイメージするために、教室にあった観葉植物を持ち出して「コレと一緒に撮りたい」と言うのですから大したもんです、ほんと)

「パリ」と「下町」のミスマッチをコピーに表現し、稀少性とこだわりを表現しようとしたり、
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小学生の作文や絵にありがちな単次元での表現ではなく、メタファーを理解した上での高次元のそれにたどり着いていました。驚き。

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ファシリエーターたちも容赦なく、「これでは伝わらないよ」、「この写真ってなんの意味があるの」、「うーん、いいたいことはわかるけど面白くない」等、容赦なし。大人もあくまで真剣。

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各自プレゼンテーション。「なぜそのコピーなのか」「なぜそのイラスト/写真なのか」「どういった工夫をしたか」等、厳しいつっこみの中説明します。
各自プレゼンテーションの後に、講師からコメント、クライアント店長よりコメント、そして各自生徒が感想を。
制作がなかなか進まず、目に涙をためるシーンを見せつつも、堂々コンペ入賞の生徒の感想コメントを紹介します。

” 私が普段、『それはやってはいけない』と思っていたことは、

広告をつくるという世界ではむしろよいことなのだと知ることができました。 ”

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4月30日まで、今回御協力いただいたケーキ屋さん「サロン ド ペリニィヨン」にワークショップ参加者全員のポスターが貼られています。門前仲町駅すぐそばですので、是非御覧下さい。
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サロン ド ペリニィヨン
~カフェも併設されています~