たかが塾講師 されど塾講師

塾の講師は、職分こそ学校の先生と大きく違いますが、多くの生徒の時間を預かり、影響を及ぼすポジションにいることには変わりありません。

学習テクニックや、問題の解法を教えるにしろ、それを通して、生徒たちに何らかのメッセージを伝えられる人間であるべきです。大げさに言いますが、将来自立して生きぬく方法を、先生の言葉で、目で、そして背中で語ることができる人間であるべきです。大きな覚悟を背負って。

ですから、塾の講師というのは、日々多方面のことに精通すべく勉強し、自分なりの考えを持ち、それをわかりやすく伝えられるようすべきです。例えば算数のたった1つの問題から、自分の感心事、考え事、そして一足早く社会に出た人間からのメッセージを伝えられるようになるべきです。

塾の講師は、受験テクニックだけ教えてくれればいいのだから、そんな思想めいたものを持った講師は嫌だという親御さんもいるでしょう。ここは考えのあわない所なのかなと思います。まあしっかりしたプロ集団である受験専門塾もたくさんありますので、そちらでニーズを叶えてもらえればと思います。

とある生徒が大学生になって、はたまた社会人になって、
「そういえば小学生の時、****っていう塾にいっていたね」
「そうだよね、なに習ったっけ?」
「なんだっけねえ、細かいことは忘れちゃったけど、物事を徹底的に楽しんで勉強する方法を教えてくれたよね。」
「確かに。◯☓先生も、とにかく全体を見てから考えるっていう人だったよね。あといっつも事実と意見の違いに目を向けろって言ってたよね。」
「うん、あと、△☆先生は、『みんなも走ってんだから、君が普通にがんばっても絶対に追いつけないよね。それが現実だよ』ってよくいってたよね。」

というように思い出してくれたら講師冥利に尽きるというものです。

生徒が大人になって講師を思い出すのが、「面白おかしく教えてくれた昆虫の名前のゴロ合わせ記憶方法」や、「本文を読まなくても選択肢から答えの記号を消去法で選ぶ方法」や、「間(アイダ)の数を数えるときはマイナス1するという知識」だったり「先生オリジナルのなんとか算で楽に問題を解く方法」だけだったらそれは悲しすぎます。

塾の講師を評価する時には、特にロジムの講師を評価する時には、是非、その講師が普段からどんな姿勢で自らが学んでいるか、生徒への教科学習を通してどんなことを生徒に伝えられているのか、そこを見てほしいと思います。お子様に講師の様子を聞いてみてください。お子様の何気ないコメントから、講師の様子が分かると思います。

直近のテストの成績を上げられるかどうかは、もちろん大事ですし、それは我々の最低限の当たり前の仕事です。しかし、是非、それだけでなく、あとほんの少しだけ大きな視点でロジム講師を(時には厳しく)評価してほしいと思います。

多少暑苦しい書き込み、失礼いたしましたー。

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