
リード文が大きなヒントになっています。
[Ⅱ] 多くの魚はメスがつくる卵とオスがつくる精子が合体することで子どもを残します。魚には、子どもを残しやすくするために、体の大きさによって性別を変化させるものもいます。種類A、Bはそのような魚です。
問6 卵と精子が合体することを何といいますか。
問7 種類Aの魚では、オスは体が小さいとオスどうしの争いに勝てず子どもを残しにくいですが、メスは小さくても卵を産んで子どもを残せます。
(1) もし、この種類Aの魚の性別が変化しないとすると、体の大きさと、その体の大きさのときに残す子どもの数を表したグラフはどうなりますか。最も適当なものを選び、記号で答えなさい。
(2) 水そうの中に、この種類Aのメスを数ひき入れました。すると、メスの中で一番大きな魚がオスに変わりました。しかし「ある実験」をすると、メスからオスに変わった魚が再びメスにもどりました。「ある実験」とはどのようなものだと考えられますか。

【読解のポイント】
問題文中のヒントを言い換えて活用する力が合否を分ける
子供を残しやすくするために体の大きさによって性別を変化させる生物がいる
理由:子供の残しやすさが変わる
何が起こるか?:体の大小で性別を変える
言い換えると
・体が大きいと子供を残しやすくするために性別をオス(メス)にする
・体が小さいと子供を残しやすくするために性別をメス(オス)にする
のどちらかが起こっている。さてどっち?
2行下の「問題文」にその答えが書いてあります。
難関中学校でよく出題される「全く見たことのない題材」を扱う問題では、リード文に必要な情報がしっかり提示されています。サラッと読み飛ばすのは論外(高校生は「実数条件の読み飛ばし」をよくやりますね)で、さらに「具体的に何を言っているのだろうか?」を確認し、言い換えながら読んで、「活用する」ことが必要です。
資料を与えられる問題では、資料を隅々まで読むのはもちろんのこと、「ここから言えることは?」という言い換え・推論の力が求められます。ロジムの読解力の授業はもちろん、全科目で「問題文の言い換え練習」「条件からの推論の練習」に取り組むことで「資料読解力」が身につきます。
中学受験でやりがちな読解力の落とし穴:5つのパターン
(1)全部読まない:飛ばし読みだけでなく、主語、係り受けを読み飛ばす
(2)条件を忘れる:与えられた指示や前提情報を忘れてしまい、作業でミスをする
(3)言い換えられない:同じ意味の日本語に変換できずに、違う言い方をされていることに気づけない。違う言い方をできない。
(4)想像できない:文字で表されている物語を映像的にイメージできない。
(5)数式化・図式化できない:文字で与えられた情報を算数語である式や図に変換できない



