小学生の“話す力”が学力を伸ばす|対話で育てる論理的思考

近年、子どもの将来に欠かせない力として「コミュニケーション能力」や「対話力」が注目されています。中でも、小学生のうちから“話す力”を育てることは、学力向上にもつながると考えられています。

この記事では、話す力=思考力を深める力として捉え、家庭でできる声かけや、ロジムで実践している対話型の学びをご紹介します。

話す力とは、単に上手に話す技術ではありません。相手の話を聞き、自分の考えを整理し、適切な言葉で伝えるという、複数の力が複合的に関わっています。

これらの力はまさに「学力の土台」。国語・算数・理科・社会すべての教科において、

  • 問題の意味を読み取り、
  • 答えを導き出すための根拠を考え、
  • 自分の答えを説明する

といった“思考のプロセス”が必要になるからです。

ロジムでは、日々の授業で「考えた過程を言葉にする」ことを重視しています。これはまさに、学びながら“話す力”を育てるトレーニングです。

ロジムでは、生徒同士・生徒と先生のやりとりを通じて、自分の考えを言葉にする練習をしています。

たとえば、問題に取り組んだあと、

「どこがわからなかった?」
「どの考え方で解いたの?」
「この解き方は他にも使えそう?」

といった問いかけが飛び交います。これに答えるためには、

  • どこでつまずいたかを振り返る力
  • 自分の考えの流れを整理する力
  • 他の視点に置き換えて考える柔軟性

が必要になります。

一見すると会話のようですが、これはまさに「論理的思考力」を言語化する訓練。話すことが思考の可視化につながり、結果として“学力”が鍛えられていくのです。

家庭でも、“話す力”を育てる習慣はつくれます。特別な教材や時間は必要ありません。以下のような工夫を、日常会話の中に取り入れてみてください。

「どう思う?」と問いかける

子どもが何かを話したとき、親が正解を教えるのではなく、「あなたはどう思う?」「どうしてそう思ったの?」と問い返してみましょう。

自分の意見を持ち、それを言語化する経験が積み重なることで、自然と対話力が養われます。

感想を聞いてみる

テレビを見たあと、本を読んだあとなどに「どうだった?」「印象に残ったことは?」と聞いてみましょう。自分の中に生まれた感情や気づきを言葉にすることで、理解も深まります。

家族で話し合うテーマを作る

「○○をするならどっちがいい?」「○○の問題をどう解決する?」など、家族で軽いディスカッションをしてみましょう。

答えのない問いについて話すことは、まさにロジカルシンキングの第一歩。考えを深める練習になります。

話す力は、学習面だけでなく、将来社会に出てからも大きな武器になります。

  • プレゼンや発表で自分の考えを伝える
  • チームで協力しながら意見を交わす
  • 問題に直面したときに冷静に説明する

こうした場面で、話す力=考える力が活きてきます。

今後ますます求められる「思考力」「対話力」「表現力」。これらを育てる第一歩が、日々の会話の中にあるのです。

ロジムでは、「言葉にすることで考えが整理される」ことを活かした授業を展開しています。

授業中には、考えたことを友だちに話したり、自分の答えを説明したり、あえて意見がぶつかる場面を設けたりと、“話す”ことを通して深く考える仕組みがあります。

「話すこと=理解を深めること」として学習に取り入れています。