近年の大学受験環境はどう変化した?受験生に求められる新たな学力とは

大学受験は時代とともに変化しています。受験者数の増減、平均点の推移、出題傾向の変化など、かつての受験とは大きく異なっています。現在の受験環境を正しく理解することで、どのような学習が求められるのかが見えてきます。

本記事では、過去30年前(1990年代)と比較しながら、2024年・2025年の大学受験環境の変化を整理し、これからの受験生に求められる学力について考えます。


大学受験者数は少子化の影響を受けながらも、志願者数は単純に減少しているわけではありません。

◎ 1990年代(約30年前)
・1992年の大学受験者数は約92万人
・センター試験(現在の大学入試共通テスト)受験者は45万人
・国公立大学の受験は「一期校・二期校制」が廃止された直後であり、センター試験(1990年開始)が浸透し始めた時期

◎ 2024年・2025年(現在)
・2024年の大学受験者数は62万人
・2024年の大学入試共通テスト受験者数は46万人
・少子化の影響で定員割れする大学も増えているが、難関大学は依然として高倍率。特に国公立大学の人気が上昇

現在の大学受験では、「志願者数が減ったから入りやすい」という単純な構造ではなく、特定の大学・学部への志望が集中し、競争が激化している のが特徴です。


受験生の増減とともに、試験方式も大きく変化しています。

30年前(1990年代)
・国公立大学:センター試験+二次試験(記述式)が主流。
・私立大学:一般入試が基本で、試験科目は大学ごとに異なる。

2024年・2025年(現在)
・2021年より「大学入学共通テスト」に変更(思考力重視)。
・共通テストの配点を重視する私立大学が増加。
・「総合型選抜(旧AO入試)」や「学校推薦型選抜」の増加。
・英語民間試験の活用(※導入見送りもあり、流動的)。

2025年度からは、「情報」科目が新たに大学入試共通テストに導入 され、受験生は従来の科目に加えて、新しい試験対策が必要となります。

受験者数の推移

1992年 大学受験者数 92万人  / センター試験受験者数 45万人
2020年 大学受験者数 70万人弱 / センター試験受験者数 53万人
2024年 大学受験者数 62万人  / 共通テスト 受験者数 46万人

-引用-
独立行政法人大学入試センター センター試験 志願者数・受験者数等の推移:https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/suii/center_suii/center_suii.html
独立行政法人大学入試センター共通テスト 志願者数・受験者数等の推移:https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/suii/suii.html
旺文社教育情報センター人口減と大学入試2024年8月5日:https://eic.obunsha.co.jp/file/educational_info/2024/0805.pdf


試験の難易度も、時代とともに変化しています。

大学入学共通テスト(旧センター試験)の平均点の推移

【センター試験(1990〜2020年)】
・英語・数学の平均点は60点前後で比較的安定。
・2010年代に入ると、科目ごとに難易度のばらつきが増加。

【共通テスト(2021年〜)】
・2021年の初回試験では、数学IAの平均点が約38点と大幅に下落。
・英語では、リーディングとリスニングの配点が均等になり、リスニングの重要性が高まる。

2024年の共通テストでは、数学I・Aの平均点が55.27点(2023年比+17.43点) と上昇したものの、年度による難易度の変動が大きくなっています。

また、共通テストでは単純な計算問題ではなく、文章を読み取って論理的に解答を導く力が問われる ようになっています。


近年の受験環境の変化を踏まえると、単なる知識の詰め込みではなく、以下のような力が求められることがわかります。

論理的思考力
→ 問題文の条件を整理し、筋道を立てて解決する力。数学や国語だけでなく、理科や社会の記述問題でも必要とされる。

読解力・情報処理力
→ 共通テストでは「資料やグラフの読み取り」「長文の要約」などのスキルが不可欠。

表現力・アウトプット力
→ 総合型選抜や推薦入試では「小論文」や「面接」が重視され、知識を活用して意見を述べる力が問われる。

また、新たに「情報」科目が導入されることで、データ分析力やプログラミング的思考が求められる時代になっている と言えます。


大学受験は、この30年で大きく変化しました。

◎ 受験者数は減少傾向だが、難関大学の競争率は依然として高い。
◎ 共通テストでは思考力・読解力を重視した問題が増加。
◎ 総合型選抜や推薦入試の枠が広がり、学力以外の要素も評価される。
◎ 2025年度入試から「情報」科目が新設され、新たな学力が求められる。

このような環境の変化に対応するためには、「論理的思考力」「読解力」「表現力」 を鍛える学びが不可欠です。

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また、ロジムでは、大学受験に向けた思考力養成の指導を行っています。受験勉強を単なる暗記ではなく、「考える力を育てる時間」として活用することで、変化する大学受験にも対応できる力が身につきます。

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