小学生にも役立つフレームワーク「MECE」

日常生活や学習での問題解決に役立つ思考法として、「MECE(ミーシー)」というフレームワークをご存知でしょうか?
これはロジカルシンキングを鍛える基本となる考え方で、「モレなくダブりなく(重複なく)」を意味します。

今回は、「MECEとは何か」という基本的な解説と、具体的な例を使った応用方法について紹介します。

MECEとは?

MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)は、日本語で「モレなくダブりなく」と訳される論理的な考え方です。
このフレームワークは、情報を整理する際に以下の2つのルールを守ることを目指します。

  1. モレなく(Collectively Exhaustive):情報を全て網羅する
    考えるべき要素を全て挙げることで、重要な情報の抜けを防ぎます。
  2. ダブりなく(Mutually Exclusive):重複を避ける
    同じ内容を繰り返し考えたり、分析する時間を無駄にしないようにします。

この考え方は、ビジネスでの戦略立案や問題解決力を鍛えるための基礎となるものであり、小学生の学習にも活用できる汎用性の高い方法です。

MECEを活用するメリット

MECEを活用することで、以下のような力が身につきます。

  • 問題解決力を高める:情報を整理して、正しい方向性を見つけやすくなります。
  • 効率的な分析が可能:余計な重複を避けることで、時間を有効活用できます。
  • 客観的な視点を養う:感情に左右されず、冷静に物事を考えられるようになります。

具体例:ロッジの大冒険の分析

ロジムの授業では、MECEを使った問題解決のトレーニングを行っています。
たとえば、「ロッジの大冒険」という映画が人気がない理由を分解して考える授業です。
一緒に考えてみましょう。

Step1:人気がない理由を挙げる

  1. 内容がおもしろくない
  2. チケット代が高い
  3. ストーリーがありきたり

Step2:ダブりを確認する

「(1)と(3)が同じ、正確には(1)の具体的な理由として(3)が含まれている」
というダブりをみんなで確認します。

ここである生徒が「ダブりを見つけるのは含む・含まれるの確認で済むけど、モレは気づいてないんだから大変だな」と発言してくれました。

ということで、モレている要素を自分で作ってみよう!というワークも一緒に急遽取り入れました。

Step3:モレを探す

ロッジの大冒険という映画が人気がない理由

  1. 内容がおもしろくない・ストーリーがありきたり
  2. チケット代が高い

人気がない理由のモレを探すために、映画館にいく、お金を払う、観る・・・と要素を分解して考えてみましょう。

すると、「映画館」に何か問題があると考えられます。
映画館に行く→映画館に行かない→「上映している映画館が少ないから行かない」

さらに、映画館に行くの前に「映画を知る」があるので、そこに問題があるとすると、
映画を知る→映画を知らない→「宣伝が下手」

と考えることができます。

このように、具体的な問題を分解し、論理的に整理することで、的確な解決策を見つける練習をしています。

家庭学習でも活用できるMECEのポイント

家庭での学習方法にもMECEは応用できます。

  • 教材を進める際、苦手分野を分解して重点的に取り組む。
  • 土日などの時間を計画的に使い、効率よく勉強を進める。
  • 自分の学習方法を分析し、長所と改善点を見つける。

まとめ:MECEで「モレなくダブりなく」考える力を育てよう

MECEは、小学生から大人まで使える汎用的なフレームワークです。この考え方を取り入れることで、日常生活や学習の中で問題解決力を高めることができます

ロジムでは、MECEを学びの中に取り入れ、論理的思考を伸ばす授業を行っています。お子さまの成長をサポートするために、ぜひ体験授業をご検討ください!

さらに理解を深めたい方へ!

ロジムのYouTubeチャンネルでは、代表の苅野が「学習に関する悩み」「社会/教育情勢」「中学受験」などについて、ご紹介しています。
「考える力」を伸ばすヒントが満載です!