「読解」は国語だけの話ではない!
算数は計算だけの科目と思われがちですが、実際には「日本語を正確に読み取る力」が問われる場面が多くあります。特に中学受験では、「通常の日本語力を持ってすれば、意味が1つに絞られる文章」を正しく理解する力が必要です。
しかし、このような問題は算数の範疇に入らないと考えられたり、「ちゃんと読めばできるよね」と軽視されがちです。その結果、解説が省かれてしまうこともあります。
実際の問題例:市川中の算数
次は今年の市川中の問題です。
このような「日本語しか問われていない」タイプの出題が近年増加しています。これは出題側からの「こうした力を身につけてほしい」というメッセージでもあります。間違える受験生がいる以上、問題として成立するだけでなく、重要な能力を測る機会にもなっています。
「よく読んで!」では足りない理由
「よく読んで!」という指導だけでは、実は足りません。子ども自身はすでに「よく読んでいるつもり」だからです。
必要なのは、次のような練習と意識づけです。
- 間違える理由を分析する
どこで間違えたのかを具体的に考え、言語化する。 - 間違えにくくなる手順を学ぶ
指示や条件を正確に分解し、正しい読み方を身につける練習を繰り返す。 - 効率的なトレーニングをする
「似た問題をひたすら繰り返す」だけでは効果が薄い場合があります。問題を分解し、どの部分が理解の妨げになっているのかを解決することが大切です。
算数力を伸ばすために必要な日本語力
算数の力を伸ばすためには、日本語力を鍛えることも大切です。
次の3つの方法を試してみましょう。
- 問題文を丁寧に読む
問題を読む際、一文一文を丁寧に確認し、条件を見落とさないようにしましょう。 - 条件を整理する練習をする
箇条書きや図にして、条件を視覚的に整理する習慣をつけます。 - 親子で問題を分解して考える
「どんな条件が書かれている?」「何を求めればいい?」といった問いを親子で共有することで、問題文を深く理解する力が育ちます。
ロジムの取り組み:読解算数
当塾では、読解力を育てる授業を行っています。
たえばこちらの1年生向けの「読解算数」のプリント。体験授業では間違える子が続出します。しかし、解説を聞くと「しっかり読めばわかった」とやり過ごしがちです。この段階で、様々な角度から「正しく読むとは?」を意識づけることが大切です。
シンプルにいえば、「説明書」や「指示」を正確に読める力を育てることが目標です。これは、中学受験だけでなく、中高生になって自分で本を読んで学ぶ力にも直結します。
前向きに「読解力」を捉えよう!
中学受験の算数が苦手なお子さまの場合、その原因は計算力ではなく、日本語力や読解力が足りない可能性があります。問題文を正確に読み解く力を育てることで、算数の得点力が向上し、苦手意識もなくなります。
こうした出題を「読解力を意識するきっかけ」として前向きに受け止めてみましょう。算数の問題を通じて身につけた「正しく読む力」は、学問や日常生活で広く活用できる力となります。
ロジムの授業では、算数を学ぶだけでなく、このような「読む力」を伸ばす指導を行っています。
ぜひ体験授業でその効果を実感してください!
さらに理解を深めたい方へ!
ロジムのYouTubeチャンネルでは、代表の苅野が「学習に関する悩み」「社会/教育情勢」「中学受験」などについて、ご紹介しています。
「考える力」を伸ばすヒントが満載です!