
ロジカルシンキングの「モレなくダブりなく」という考え方をご存知でしょうか。
英語の「MECE」(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)を日本語訳したものです。
ものごとを検討するときに、考えモレがあってはいけない。さらに、同じことを重ねて考えてしまうと非効率なのでこれも避けなければいけない。
つまり「モレなくダブりなく」考えることが大事だということです。
例えば、ある会社が新しい商品を考えるとき、その商品が「お金を儲けるかどうか」を考えることは大切ですが、同時にその商品を作るのにかかる「お金(コスト)」についても考える必要があります。これが「モレなく」を守ることです。
また、同じ会社で「女性向けの商品」と「学生向けの商品」を同時に作っていると、「女性の学生」について2つのチームが同時に商品開発をしていることになります。これが「ダブり」ですね。
こうしたMECEの考え方は子供たちにとっても非常に役立つスキルであり、問題解決能力や論理的思考を発展させる手助けになります。算数や国語の読解だけでなく、入試の選択問題や実験の考察など、全科目で使うことができます。
では、授業にロジカルシンキングを取り入れている学習塾ロジムでは、どのように学んでいるのでしょうか?
実際に盛り上がった授業のやり取りをみてみましょう。

「ロッジの大冒険」という映画の人気がない理由は3つあります。
(1)おもしろくない
(2)チケット代が高い
(3)ストーリーがありきたり
まずは、
(1)と(3)が同じ、正確には(1)の具体的な理由として(3)が含まれている
というダブりをみんなで確認します。
ここである生徒が「ダブりを見つけるのは含む・含まれるの確認で済むけど、モレは気づいてないんだから大変だな」と発言してくれました。
ということで、モレている要素を自分で作ってみよう!というワークを急遽取り入れました。
ロッジの大冒険という映画が人気がない理由は
(1)おもしろくない━━━━ストーリーがありきたり
(2)チケット代が高い
(3)?

人気の主人公がすぐに死んじゃうストーリーだから!

だから?

だから・・・おもしろくない・・・だめだ〜

いつも言われてる「だから?」「なぜなら?」を考えなくちゃ!

映画館にいく、お金を払う、観る・・・

分解だね〜(前回の内容)

映画館になんか問題あるって考えるといいかも

上映している映画館がほとんどない!

映画館に行くの前に「映画を知る」ってのがあるから、そもそも「宣伝が下手」とかは?


なかなか良い視点だね!
モレは完璧にみつけるのは難しいけど、「モレはないかな?」「分解して考えていない要素はないかな」って考えることは有効だね。
完璧に「モレなくダブりなく」を考えることは難しいこともあります。
だからこそ、周りと協力して問題を解決することが大切です。
ロジムのロジカルシンキングの授業では、
「儲かっていない八百屋さんを助けよう」という問題解決タイプの授業と今回のような細かい「技術」を確認していく授業を行なっています。
身の回りの問題解決はもちろん、各科目の学習にも役立つ姿勢とスキルを身につけていきます。