2023年9月24日、東京国際フォーラムでの「プレジデントファミリー祭」のイベントで
「記述問題が得意になる!」をテーマに特別授業を開催してきました。
子どもたちが最初に出会い、その後も最も多く取り組むことになる記述問題は「棒線部の行動についてその理由を書け」というものです。
「理由」というと「だから」「なぜなら」を探せば良いというのは中学年くらいまでの問題設計です。
高学年〜中学入試問題となるともう一段レベルが上がります。
それは「どこが普通と違うのか?」を探る力です。
例えば、
「Aくんが発言したのを聞いて、周りの大人たちは微笑ましく笑った。」
という文章があり、設問は
「微笑ましく笑ったのは何故か?」
となっています。
文章の構造としては
A君が発言した→笑った
というものですから、「A君が発言したから」と答えてしまいがちです。
しかし、問われているのは「笑った」理由ではなく、その笑いが「普通とは違って微笑ましいものだったのは何故か?」という点です。
普通: おかしい → 笑う
特別: 「?」 → 微笑ましく笑う
構造的に探すのではなく、「微笑ましく」という言葉の意味を理解して、説明するという問題なのです。
「微笑ましい」とはどういう場面で使われる言葉なのかと念頭に置きつつ探していかなければ該当箇所を探し出せませんし、説明の記述もすることができません。
今回のワークショップでは、
記述力アップのための「普通と違う!発見ゲーム」を楽しみました。
欲しかったおもちゃをもらった
→あまり嬉しくなかった
普通はうれしいはずなのに、「あまりうれしくない」というように繋がりがねじれています。
この理由を想像して発表してグループ分けしていきます。
子供たちが考えたアンサー(抜粋)
・すでに買ってしまっていた
・流行が過ぎてしまっていた
・お金がないと言っていたのに買ってきた
・手に入れるのに行列だというニュースを見た
・メルカリで買った中古品だった
・きらいな友達と同じ色だった
なんでそれが理由になるの?などのやり取りが始まりました。
クラスメイトが発表する自分が思いつかないようなエピソードは、単純な読書よりも学びが多いようです。
このゲームを通して様々なエピソードを自分の中に吸収していくと、
「希望が叶ったのに嬉しくない」状況の理由を探し出すアンテナを増やしていけますね。
是非ご家庭での会話のネタとしても使ってみてください。
『プレジデントファミリー2024冬号』に当日の様子が掲載されています!
『プレジデントファミリー2024冬号』116p〜118pにて、ロジムが参加したワークショップ当日の様子が掲載されています。
さらに!
同誌では学習塾ロジム兼、図絵かき算数教室エニスルの苅野代表のインタビューとエニスルの問題が、54p〜60pに掲載されています。
こちらも併せてぜひご覧ください!
プレジデントファミリー<2024冬号> 12/5発売!
https://www.president.co.jp/family/new/